SUMMER CAMP × SAKAI MEETING  SPECIAL INTERVIEW

(3/4)

TEXT:荒金良介

── 「SUMMER CAMP」は昨年初めて野外でやったわけですけど、感触はどうでした?

TANNY出演した側としてはめっちゃ良かった! かなり参考にさせてもらってます。ステージ周りも斬新やったし、こっそり見まくってました。

マサ怖いなあ(笑)。個人的には野外と屋内ではバンドというより、お客さんの印象がだいぶ違うんだなと。

── 何が違うんですか?

マサクラブチッタ川崎でやってもこっちはお祭り騒ぎになるけど、お客さんは野外じゃないと、お祭り騒ぎにならないのかなと。

TANNYああ、それはあるかもね。だって、松崎しげるさんのときにダイバーいたからね。

全員ははははは。

TANNY去年「SUMMER CAMP」は初の野外やけど、全然違和感がなくて。ずっと野外でやってました、というくらい居心地は良かった。

SUNE去年の「SUMMER CAMP」はキャパどれぐらいなんですか?

マサ5千人。

MAKKIN5千人入ったの?

── ソールドアウトしたんですよね。

ヨッキゲスト入れて、5千5百人だった。俺らもビックリしたからね。あんなに人が来るとは思わなかった。

MAKKIN「SUMMER CAMP」は今年も同じとこ?

マサそう。去年、GOOD4NOTHINGは前日が名古屋だったんだよね?

TANNYそう、結構タイトやったのは覚えてる。夜になったら、全員ベロベロになってた(笑)。もともと泊まる予定はなかったけど、「SUMMER CAMP」が楽しすぎて、寝ていこうかって。

全員ははははは。

TANNY俺とU-tanは渋谷の駐車場で車の窓開けて寝てたら、朝イチに警察に職務質問された。「お兄さん、脱法ハーブとかやってないよね?」って。

全員ははははは。

── 今年も2年続けて「SUMMER CAMP」は野外になりましたね。

マサ野外でやりたいとは思ってましたね。ただ、会場を押さえられたのが11月ぐらいかな。

ヨッキほかの場所も候補にあったけど、やっぱり同じ場所がいいんじゃないかと。

MAKKIN駅も近いもんな。あれはいいよな。

マサ立地と規模感がちょうど良くて。あれ以上、規模を広げると、集客面で考えなきゃいけないことも出てくるから。俺らが楽しいと思える感覚とのバランスを考えると、今はあそこがちょうどいいかなと。

── ヨッキさんはどうでした?

ヨッキ楽しかったですね。それぐらいかな、残っているのは(笑)。

MAKKINそれが一番いいよ。

マサ棚ボタという言い方はヘンだけど、初の野外にしては出来過ぎたところがあるから。今後が怖いなって(笑)。落とし穴がいつか来るかもしれない。

── 「SAKAI MEETING」は回数を重ねて、変わってきた部分というと?

KAJITA今年から野外に移ってしまったので、3年間作ってきたものが一気に崩れて。

── 崩れて(笑)。

KAJITAほんまゼロから作り直さないといけないなと。「SUMMER CAMP」みたいに初の野外で楽しかった、と俺らも言えるようになりたいですね。

マサ特に最初の野外は絵が見えないでしょ? やったことがないから。

TANNY天気も気になるしねえ。

ヨッキ雨だけはねえ…。

マサ去年やってみて、当日に景色を見て、ああやってるんだなと思ったからね。それこそGOOD4NOTHINGが一番目にやってるステージを確認して、野外でやっているんだなと。

TANNY去年の「SAKAI MEETING」も、終わって一週間後にやったなあと思うからね。

マサああ、それすっげえわかる(笑)!

TANNY気持ちが落ち着いた瞬間にようやく大きなことやったんやなあ、と実感が沸く。

マサバンドは自分たちで企画しつつ、ライブもするでしょ? だから、余計に緊張は続くよね。

MAKKIN逆に「SUMMER CAMP」はどこが気持ちいいん?

── どこが気持ちいい(笑)。

MAKKINどこに快感を覚えるんかなって。バンドやったら、自分たちが最後に出て、その光景を見て感動できるけど。

ヨッキテンションが上がったのは前日に仕込みで会場に行くでしょ。単なる更地にステージが立ってる!みたいな。

MAKKIN裏方みたいな気持ちで感動するの?

マサそれもそうだけど、俺はキッズの時に憧れていた光景がここにあるみたいな。昔の自分を思い返して、嬉しくなる。自分が見てきたものを、少しは自分が作れてるのかなという喜びがあるから。それで昔の自分みたいに感じてくれる人がいたらいいなって。そしたらまたこういうシーンが続くのかなって。まあ、屋内でやるのは何となく想像ができるけど、更地から始まると、結構グッと来るよ。

TANNYそこにあるものは全部自分たちで手がけてるものやもんね。

ヨッキ会場に近づくにつれて、あの大きなテントはウチらのイベントだよなって。

SUNE「SAKAI MEETING」をやり始めてから、ほかのフェスに出ると、見方が変わりましたからね。この動線やばいぞ!って。

全員ははははは。

── そうなりますよね。

TANNY設備にイチイチ感動できますからね。あっ、めっちゃ水置いてるって(笑)。

マサ確かにそうだね。いろんなバンドがフェスをやり始めたから、バンドもそういうところを見るのかなと。

TANNYええことやと思うけどね。仕掛けてる側の気持ちもわかると、さらにイベントも良くなって、相乗効果が生まれるやろうし。

マサそうだね。まあ、正直、俺らはバンド主体のイベントに負けたくないという気持ちはあるけどね。バンドは裏方の顔と当日は演奏もするわけだから、それに負けたくないなと。

ヨッキまた違うところで良さを出せたらいいよね。

TANNYそれで松崎しげるも呼べると(笑)。

ヨッキあれをやってしまうと、次のハードルが上がるんだよねえ。

TANNYそれは去年も言ってた(笑)。

マサ俺らにも基準があって、何も繋がりがないところに一見さんでお願いするのはやめようと。芸能人の事務所を調べて連絡するところまではやってない。

TANNY松崎しげるさんも繋がりがあったんでしょ?

ヨッキそうだね。俺とマサの繋がりの中で、楽しさを膨らませる要素があれば繋げていきたい。

マサうん、特にここ何年かで痛感したのは、自分たちの繋がりに関係なく呼んでしまうと、ほかのフェスと同じになってしまうから。繋がり=自分たちの色みたいな。それでいいのかなって。

MAKKINそれが「SUMMER CAMP」っぽさになってるもんな。

Page Top